『キャンプ』

おおきなポケット 2007年7月号

月刊絵本「おおきなポケット」この月のお話は『おじいちゃんとぼく』だった。小学生のぼくが、おじいちゃんといっしょに船上でキャンプをするお話だ。作者のおぼまことさんの後記には、彼の様々なキャンプ体験が書かれており、私は、絵本よりもこちらの方に興味をもった。

どのキャンプも、生涯の大切な宝物です。キャンプは、時間や社会生活による制約のない、自由な空間です。夜空の下、暗闇の中 で、光の中で、風の中で、私は、静かに自分自身の存在と、自分自身の人生を考えます。すると、あらためて、自然の大きさと、自分がその中の小さな生き物でしかないことを思います。(抜粋)

私はこのパラグラフに大きくうなづいた。

先日久しぶりに家族でキャンプに出かけた。香港にもこんな静かな場所があるのかと驚くような奥地である。一般車の立ち入りの できない国定公園内、山を分け入ったところにある砂浜が私たちのいつもの場所である。春夏秋冬、季節を問わず出かけているが、私はやっぱり冬がいい。子ど もたちは海で泳げるので、夏が好きらしいが、私はテントに入り込んだ蚊のあのブ~~~ン・ブーーーンという羽をこする音を聞くだけで鳥肌が立つ。
今回は以前から私達とキャンプへ行きたがっていた妹家族も参加した。2才のあすかと6才の涼くんにとって初めてのキャンプ、かにをとったり、たこあげしたり、砂遊びも楽しんだ。体を使ってたっぷり遊び、BBQでおなかいっぱい食べたあと、テントに入ると、一呼吸で寝入ってしまったらしい。
一方私の妹は、砂浜に張ったテントの中で、潮騒に心洗れる思いで、ではなく、波の音がとっても近く、こわくてねむれなかったという。「もし、今ここで津 波が来たら、どうやって二人の子どもを助けよう?」と、まさに自然の大きさと偉大さ、おまけに畏敬の念を同時に味わっていたのだった。妹と私たちは2つの テントを並べて砂浜に張った。私は、今晩はやけに波の音が大きいなあと思ってはいたのだが、いつの間にか眠ってしまった。
キャンプ未経験のみなさん。キャンプっていいですよ。さあ、大人も、子どもも、自然に帰るために、日常生活から逃避するために、思い切り遊ぶために、今日もキャンプへ出かけよう。

2009年12月6日
ある日の日記より