鬱っぽさを解消する3つの工夫

こんにちは。香港でカウンセラーをしている藤森です。
誰しも、元気な時もあれば、調子がいまいちな時もありますね。
特に女性の方は、生理周期や女性ホルモンのリズムもあって、鬱っぽさを気分の波として感じやすいようです。また、男性の方は、「なかなか眠れない」、「仕事に集中できない」など、具体的な症状や困りごととして、鬱っぽさが認識されやすいようです。

誰にでも起こる、この鬱っぽさ。皆さんはどんな風に解消していますか?
カウンセラーとして、一人の女性として、私は以下の3つのポイントを心がけています。

① 良いリズムは、自分で呼び込む
私たちの身体は、交感神経と副交感神経が、交互にバランスよく働く、緩やかな波形のリズムのなかで、適切な働きをしてくれます。交感神経優位のONタイムには、アクセル全開、てきぱきとやるべきことを進めてくれて気分も上がります。副交感神経が優位になるOFFタイムは、ゆったりとした気分の中で、消化活動やエネルギーを蓄積して、次のONタイムに備えてくれます。適度にメリハリのある良いリズムが取れていれば、活動しやすく、気分も安定しやすいと言えます。また、不調が起こっても、比較的早く回復できます。
良いリズムを作るためには、食事、睡眠、運動、自分を充実させる時間を、大切にします。意識的に、「食事は決まった時間に3回取る」、「週に何回か、自分の時間を予定する」など、自分にとって望ましいスケジュールを組むことが第一歩です。そして、それらの時間は、それにだけ集中します。交感神経をOFFにしたいので、スマートフォンもOFFにしたいですね。よいOFFタイムを過ごせたかどうかは、「ホッとできているのを感じられたか」、「終わった後にエネルギーが湧いてくるか」など、自分で体感することができるでしょう。
毎日の生活の中では、自分のペースよりも、相手のペース、物事のペースが優先されがちです。だからこそ、副交感神経優位のOFFタイムをいかに取り入れられるか、よいリズムを自分で引き起こすような工夫が大切になると感じています。

② 心、身体、思考のバランスを取り戻す
皆さんは、心、身体、思考、どこをよく使っているでしょうか。また、どこが使われにくいでしょうか。自分のクセを知ることが、バランスを取り戻してくれます。
たとえば、下の3つの例だったら、どれに一番共感できますか。

「いつも身体が重くて、毎日やることに追われてる気がする」
→ 身体からSOSサインが出てますよ!

身体の不調を「疲れているだけ…」と、ついつい後回しになる方が多いようです。でも、体調が悪いと、頭の回転も作業のスピードも遅れがちですね。体調を整えることが、解決の近道です。

「考え事が止まらないから、気が休まらない」
→ 思考のスピードを緩める工夫をしましょう。身体を動かすリラックスタイムがおススメです。

身体は休めていたはずなのに、なぜか、すっきりしない。休みの日であっても、考え事がやめられない方もいるかもしれません。ひっきりなしに考え事をしていることは、常に身体が身構えて、交感神経がONになりっぱなしの状態です。結果的に、ちっとも休まらずに、いつも疲れている状態になりかねません。

「合理的に割り切ろうとてきぱきやってるはずなんだけど、突然、感情が吹き出してしまうことがある」
→ 感情がいっぱいになる前に、表現するための工夫をしましょう!

論理的・合理的に生きようとしているのに、「そうはいっても気持ちが収まらない」、「何かの折に、感情が先走ってしまう」と悩む方はたくさんいらっしゃいます。感情は、「抑え込めば抑え込むほど、決して開けられない」パンドラの箱のように思う方もいらっしゃるようです。実際、押し込めれば押し込めるほど、不適切な形で吹き出したり、身体の不調など、感情は望ましくない形で出口を探して、顔を出してきます。たまってきた時のサインに気づいて、早めに表現しましょう。

私たちの生活は、思考に大きく依存しています。物事をてきぱきと進めるのがいいと、子どものころから学習してきた影響もあると思います。てきぱき行動するためには、感情や体調などは、横に置かれ、いきおい、心、身体がなおざりになりがちです。心や身体は、意識してケアをしてあげなくてはいけないのはこのためです。そして、鬱っぽさなどの心身の不調は、このアンバランスから来ていることが多いと感じます。

③ 笑顔を出る関係を大切にする
今日、思わず、笑顔になってしまった瞬間はありましたか?
誰かの素敵な笑顔を見て、気持ちが和らぐような瞬間がありましたか?

一人でいることが好きな人であっても、人と関わることなしに、充実感や幸福感を得ることは難しいようです。それは、私たちが、社会的な動物であるが故のことです。目を合わせてにっこりと笑う、そのことが、人に真の安心感をもたらすのだと、私は毎日の臨床の中で実感しています。笑顔が出てしまうような場所、笑顔になる相手を大切にして、忙しい時ほど、そういう瞬間を味わっていきたいです。

3つの工夫、いかがでしたか?
人それぞれの色んなコツがありますから、皆さんの工夫もぜひ聞いてみたいです。
私たちには、ストレスを跳ね返していく力が備わっていて、毎日の生活の中で、色々な工夫やコツを生み出しているのです。そのバラエティに富んだ豊かさを見たり聞いたりするたびに、私たち自身が持つ、「自らを癒していける」内なる豊かな源泉を見る思いがします。
ただ、そうはいっても、ストレスがあまりに大きい時、絶え間なくかかっている時は、外からの助けも有効です。食事、睡眠がとれなくてつらい、以前楽しめていたことが楽しめないなど、落ち込みが継続している時は、要注意サインです。どうぞ、早めに、かかりつけ医やカウンセラーにもご相談ください。賢く使って、皆さんの内なる力をさらに高めてください。

 

Suomi Fujimori

臨床発達心理士。2012年より香港に移住。個人・カップル・ファミリーを対象としたカウンセリングを、日本語・英語で提供しています。